皆さんは、子どもたちの成長を考えた時に普段のスポーツ教室の指導だけではなく、宿泊をともなった合宿やキャンプを教室の運営に取り入れていますか?

もちろん、普段のスポーツ教室も子どもたちにとって楽しみであることに間違いありません。
が・・・スポーツ教室だけで成長に繋げるのはもったいないです。子どもは様々な経験をすることで大きな成長に繋がっていきます。特に経験をしたことがない非日常体験をすることで想像以上の成長に繋がります。
その一つが合宿やキャンプなどのイベントです。

ですが、このイベント子どもたちが楽しければ良い、成長に繋がれば良いという訳ではありません。それを感じてもらう大前提にあるのが、何を置いても安全です。

今回は、そんな子どもたちにとって楽しい、成長する合宿やキャンプにするための安全の~企画・準備編~を紹介してきます!

安全な合宿やキャンプを提供するには?

①企画

どうしても子どもたちを楽しませたい、楽しんでもらいたいという指導者の気持ちから色んなことを企画してあげたいと思ってしまうものです。
ですが、子どもたちが楽しめるイベントというのは、意外と安全管理が難しく、危険要素も含まれてしまうイベントになりがちです。
ここで重要なのは、やりたいこと」、「やるべきこと」、「できること」、「できないこと」を精査し、子どもたちにはもちろんのこと、指導者にとっても無理がない企画を計画することす。

 

②安全を確認するための管理シート作成

次に企画を進めていく上で大切になっていくものが、企画したイベント内容と行程上での安全を確認できる管理シートの作成となります。

それでは、どのようなことを管理するのでしょうか?

 

  • 会場の下見
    グラウンドや宿泊施設など実際使用する場所の下見。危険な箇所はないか、トイレや水道はあるかなどを確認しましょう。

  • 担当打ち合わせ
    施設管理人との打ち合わせ。当日、使用させていただく時間帯や場所、活動内容を共有し、管理人にも危険個所など注意点を確認し合いましょう。

  • 緊急時の対応計画
    どんなに綿密な計画を立てても自然災害や予期せぬ事故は起こってしまう可能性は拭いきれません。その時にどの様に対応するかの緊急時対応計画は必須となります。

  • 役割・人員配置
    子どもたちを安全管理する上で大切なのが、指導者の配置とそれぞれの役割です。子どもたちの全体を全指導者で目視できる配置になっているか、また常に安全のみを確認している指導者を配置できるかも重要です。

  • 行程
    子どもたちには、たくさん、長くイベントを実施させてあげたいと思いますが、そこを確保して、移動時間など他の時間を短縮することほど危険なことはありません。子どもたちが安全に余裕を持って行動できる行程を作成していきましょう。

企画の安全性を確認するために、会場の下見、施設担当者との打ち合わせ、緊急時の対応計画、指導者の役割や人員配置、イベントの行程表など企画実行までの事前確認を徹底し、無理のある企画を安易に実行しない体制を作ることが重要です。

③専門外分野のチャレンジは?

どんなに安全を確保できるといっても実施して良いイベントとしてはいけないイベントが存在します。
その一つが、専門外の分野や飲食、水を伴うイベントです。

これらのイベントを実施する際には細心の注意が必要です。
安易な知識や独自の経験則で、スキーや山登り、バーベキュー、海水浴などを実施するのは非常に危険な行為です。
専門的知識を有した外部インストラクターや施設担当者の配置や研修、講習を受講したうえで企画運営していきましょう。

ですが、正直それだけでは安全確保ができたとは言えません。これらのイベントを実施する際には、通常イベントを実施する以上の注意と専門家からの意見をもらい実施の有無を慎重に判断しましょう。

子どもたちが楽しめるイベント、成長できるイベントを実施するために、すべての環境、状況、行程などを想像し、様々な角度から物事を見て企画を考えてみましょう!
一番重要なのは、子どもたちが安全にイベント実施できるかということです。

リーフラスアカデミーの紹介

リーフラスアカデミーでも「スポーツ大会・合宿・イベントの安全」という科目で、安全なスポーツ環境の提供方法を学べる科目を用意しております。

リーフラス株式会社 マーケティング事業部 市川雄大(いちかわ ゆうだい)
子ども向けスポーツスクール運営企業で10年勤務。指導員として2014年度最優秀賞を獲得、スポーツ指導を行う傍ら、地区責任者、ベトナム学校建設プロジェクトやチームビルディング企業研修講師、パラリンピックアスリート通訳に従事。
イギリスへ中学から大学まで留学、筑波大学大学院(体育学専攻)卒業。
現在は非認知能力測定システム「みらぼ」の開発やリーフラススポーツスクール指導員メソッドの開発に携わる。